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「本づくりとメディア・リテラシー」プロジェクト
ペク・ソンス,長谷川一/平成14〜16年度科学研究費補助金基盤研究(B)(2)研究成果報告書/2005年

個人・メディア・社会の関係性を紡ぐ

1.本プロジェクトのねらいと概要

 メディア・リテラシーの意義と活動は今日、少しずつながらも確実に浸透しつつあるといっていいだろう。だがそこで語られるメディア・リテラシーのほとんどは、テレビという特定のメディアを前提としたものであるという点にも注意が払われてよい。

こうした現状については、メディア・リテラシーの起源と発展の歴史を顧みれば、一定の必然性があるといえるかもしれないが、だからといってこの事実は、けっしてメディア・リテラシーにおいてテレビだけが特権的な地位を占めることを意味しているわけではない。メディア・リテラシーという言葉をもっとも素直にとらえるのならば、それはさまざまなメディアのリテラシー、という意味でなければならないはずである(1)。
 じじつ現代社会はきわめて複合的で入り組んだメディア環境のなかに存立している。現在のわたしたちの生活は、テレビと切っても切り離せないものであると同時に、それ以外のさまざまなメディアに接したり、それらを利用したりするなかで成立しているのだ。試しにいくつかあげてみれば、パソコン、インターネット、携帯電話、携帯音楽プレーヤ、本や雑誌、CDやDVD、郵便や宅配便、ノートやメモ帳、カメラ、固定電話、新聞……などといったぐあいに、枚挙にいとまがない。メディア・リテラシーの理論と実践には、本来的に、このような全体的な状況を包括的に取り扱い、理解できる枠組みの構築をめざしてすすめられていくことが要請されているといえよう(2)。
 そのためのパイロット研究のひとつとして位置づけられるのが、本稿で報告する「本づくりとメディア・リテラシー」プロジェクトである。

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