「メディア・バザール」
長谷川一/平成14〜16年度科学研究費補助金基盤研究(B)(2)研究成果報告書/2005年
メディアの新しい「流通」のかたち
1.メディア・バザールという挑戦──はじめに
2004年1月28日、一通の電子メールが、メルプロジェクトのオンライン・メンバー向けメーリングリストに流された。「【重要】メディア・バザール出展者募集のお知らせ」と題されたこのメールは、次にように書き始められていた
かねてお知らせのとおり、来る3月のメルプロジェクト・シンポジウムの2日目(7日)午後に、「メディア・バザール」(powered by PUBLICing)なる催しを行います。
メディア・バザールとは、オルタナティヴなメディア表現にかかわる作品、プラン、アイディアなどの流通を活発化させようという試みです。
そこで、ここに出展してみよう! という方を募集いたします。出品するものは、ビデオ作品、本や雑誌、研究会などの活動報告書から、メディア・リテラシーのワークショップのプランやカリキュラム案、アイディアなどといったはっきりした形をとらないものまで、メディア・リテラシーやオルタナティヴなメディア表現にかかわるモノ/コトならなんでもOKです。[以下略](1)
意味ありげでありながら具体的な見当のさっぱりつかないこの呼びかけに応えて、20余名の出展者が集い、そこに当日は100人の参加者がくわわってメディア・バザールは大盛況を迎えることになるのだが、それはおいおい報告していくことにしよう。まずは、このメディア・バザールなる斬新なアイディアが生まれることになったその背景から、順をおって説明していきたい。



