[ホーム] > [Text] > [論文] > [「民放連プロジェクト」とその周辺]

<< 前へ | 「民放連プロジェクト」とその周辺 | 次へ >>


「民放連プロジェクト」とその周辺
砂川浩慶/平成14〜16年度科学研究費補助金基盤研究(B)(2)研究成果報告書/2005年

放送局におけるメディア・リテラシーの広がり

1.民放連プロジェクトの概要

 (社)日本民間放送連盟(以下、民放連)は、日本の地上民放テレビ127社、AM・FM・短波民放ラジオ99社、BS民放6社の計202社(2005年3月末現在、AM・テレビ兼営社があるため、媒体別の単純集計と社数は異なる)で構成する社団法人であり、放送倫理の向上などを主要テーマとして活動を行っている。

メルプロジェクトにおいては、設立当初から連携した活動を検討してきた。その結果、平成13年度から「日本民間放送連盟メディアリテラシー・プロジェクト」(以下、民放連プロジェクト)をメルプロジェクトが受託し、活動を行っている。民放連プロジェクトは、民放連に加盟する地方放送局と、地域の学校(中学校、高等学校など)を結び、恊働して作品づくりを行なうことによって送り手である放送局の社員と受け手である生徒、教師らがたがいに学びあう、新しいタイプのメディア・リテラシーの実践を基軸としている。そしてその成果をもとにメディア・リテラシー活動のモデル化を図り、さらには一般展開を図ることが目的である。
 これまでのメディア・リテラシー活動は、テレビをはじめとするマスメディアを批判的に読み解く術を子供たちに与えることに重点を置いていた。マスメディアの批判的読解の重要性は言うまでもないことであるが、そのような活動をより充実したものとし、さらに新たなデジタル情報技術を活用することまでを射程に入れた場合、これまで情報の受け手であった生徒や教師らがメディアで表現をして送り手になると同時に、送り手であった放送局の実務家が教師役を担うという「立場の逆転」を効果的にプログラム化することで、より深い学びを生み出し、メディアにおける批判的受容と能動的表現の循環を引き起こすことができるのではないか。このような構想を水越伸(東京大学大学院情報学環)を中心とするメルプロジェクトが企画し、民放連は、民放連加盟局がデジタル放送時代にも引き続き地域的放送機能を担うためにも必要と考えて理解を示し、研究プロジェクト化したものである。

このテキストの全文をPDFファイルで読むことができます.pdf.gif

Powered by
Movable Type