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メルプロジェクトの相貌(1)メディアを遊ぶ mell公開研究会2005.5
鳥海希世子/2005.6

「メルプロジェクトの相貌(1)メディアを遊ぶ・その自明性を問いなおす」

春うらら、陽に光る青葉が美しい大学キャンパスで、5月公開研究会は多
くの方々にお集りいただいて開催されました。予定時間を少々オーバーす
る盛り上がりを見せ、新しい趣旨をもって始まった今年度のメルプロジェ
クト研究会の幕開けにふさわしい会となりました。

2005年5月メルプロジェクト公開研究会

○ 日 時 2005年5月21日(土)午後3:00〜7:00
○ 場 所 東京大学本郷キャンパス情報学環アネックス2F会議室
○ 参加者 約40名
○ テーマ 「メルプロジェクトの相貌(1)
         メディアを遊ぶ・その自明性を問いなおす」
○ 報告者 「東京都プロジェクト(粘土アニメ&映像メディア)」チーム:
       村田麻里子(京都精華大学専任講師) 
      「モバイリング&デザイニング(ケータイ)」チーム:
       飯田豊(東京大学大学院学際情報学府博士課程)
      「本づくりとメディアリテラシー(本)」チーム:
       長谷川一(東京大学情報学環助手)
  コメンテーター:原克(早稲田大学教育学部教授)
  モデレーター :伊藤昌亮(東京大学大学院学際情報学府博士課程)
○ 概 要
 5年目という最終年を迎えたメルプロジェクトの今年度公開研究会は、
「メルプロジェクトの相貌」と題し、これまでの活動をテーマごとに総括
するとともに今後の展開を見据える場となります。第1回目である今回の
テーマは、「メディアを遊ぶ・その自明性を問いなおす」。モデレーター
は伊藤昌亮さん、そしてコメンテーターに原克さんをお迎えしておこなわ
れました。
 まず、今回のテーマに添ったプロジェクトを手がけてきた(いる)3名
から、それぞれのプロジェクトについての発表がありました。2001-02年
度に東京都プロジェクト“メディア遊びで知る映像のルーツ”を手がけた
村田麻里子さんからは、中学生によるクレイアニメ制作や、彼らがゾート
ロープを覗きながら映像の仕組みや歴史を体験的に学んでいく様子につい
て。昨年度からはじまった“モバイリング&デザイニング(MoDe)プロ
ジェクト”参加メンバーの飯田豊さんは、現在のケータイを所与のものに
捉えないためのモノ性、ケータイが作り出す場や社会空間、そして歴史的
文脈を捉える方法論を発表。そして最後に、“本づくりワークショップ”
より長谷川一さんが、学生たちが企画から製本までを手がけて作り出した
見たこともない数々の本や、しかし販売することを念頭において制作した
とたん凡庸になってしまった本などに触れながら、発表をおこないました。
 多くのみなさんがご存知の通り、原克さんの著作はそのユーモアで多く
の読者を惹きつけていますが、発表はそれにも勝る勢いでした。今回は20
世紀初頭の人々が抱き、実践していた「科学イメージ」のお話を、豊富な
写真資料とともに見せていただきました。原克さんの手法である(科学雑
誌に見られる)個体を扱いながら社会全体を見ていくスタイルは、今回の
3つの発表にも当てはまることだと思います。さらに、単に歴史を耕し現
在からの視点でメディアの「可能的様態」をみるだけでなく、その先にど
のようにして未来の像をイメージし得るのかが、3つの発表における共通
意識であったように思います。
 さて、21世紀初頭にいる私たちは、20世紀初頭の人々と同じように、
新しいメディアやテクノロジーをわくわくしながら出迎えているのでしょ
うか? 可能的様態を作り出す人々の「欲望」はどこから沸いてくるので
しょうか?その「欲望」は、100年前と今では変わってしまったのでしょ
うか? こんな疑問が私の頭をぐるぐるよぎったところで、時間オーバー
により公開研究会は終了となりました。

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